２０1１年度登頂見聞録-04

ここからカメラの方面へ向かって道を登る  ６／２８（火）  和田峠-古峠-三峰山1887m-四等三角点1722m 歩行時間：約155分   朝遅くには雨も止んだので和田峠付近の南側の駐車場に愛車を止めた。１１時４５分に出発し、そのスキー場のワラビの生える草原帯を登った。草原も終わりコルへ行くと中山道と合流して和田峠スキー場から１１分で古峠に着いた。地蔵様方面への登山道を登り四等三角点のあるピークの右下を通過して下ってビーナスラインと最接近した。この辺りの西側の背たけの低い大きな石の上に小石が乗せられていた。次のピークの右脇を通って大石付近に来たら、草刈りをしていた。 中山道の古峠 「高地かの 中山道の 古峠                                               訪ねて知りて 梅雨追いかける」・・・雲劉 「古峠 江戸に憑かれて 梅雨の人」・・・雲劉         ★古峠（中山道なかせんどう）・・・文化庁・和田村   中山道設定以来、江戸時代を通して諸大名の参勤交代や一般旅人の通行、物資を運搬する牛馬の往き来などで賑わいをみせた峠である。頂上に、遠く御嶽山の遙拝所がある。冬季は寒気も強い上に、降雪量も多く、冬の和田峠越えの厳しさは想像を絶するものがあったであろう。明治９年（１８７６）東餅屋から旧トンネルの上を通って西餅屋へ下る紅葉橋新道が開通したため、この峠は殆ど通る人はなくなり古峠の名を残すのみである。   この道は、江戸時代の中山道である。和田宿は慶長７年（１６０２）中山道の設定により開設された。下諏訪宿まで和田峠越えの５里余（約２０km）の道筋は、慶長１９年（１６１４）ごろ完成したといわれている。名称は、はじめ［中仙道］であったが、東山道のうちの中筋の道ということで、享保元年（１７１６）に「中山道」と改められた。中山道は江戸の板橋宿から近江の守山宿まで６７宿であるが、京都までの６９宿、１３２里１０町（約５２０km）をいう場合もある。１日７里（２８km）とすれば、１７日の行程である。   木曽路を通るので「木曽街道」とも呼ばれた。信濃には２６宿があった。和田宿は、江戸板橋から２８番目の宿場である。宿成立以前から人家のあった中町・下町を中心に、上町が、更に周辺の雨原・細尾・新田を宿場に組み入れている。宿場は、幕府の公用旅行者の継ぎ立て業務を取り扱う所であったが、参勤交代で中山道を通行する３４家の大名や、一般旅行者が休泊する場所でもあった。   天保１４年（１８４３）の「中山道宿村大概帳」によると、宿の長さ７町５８間（約８７０m）、人数５２２人、家数１２６軒、うち本陣１、脇本陣２、問屋２、旅籠屋２８（大１２・中４・小１２）となっている。問屋・本陣・脇本陣・木問屋等は中町付近に集中し、それらを中心に上町や下町まで旅籠屋や伝馬役、歩行役を勤める家、茶店、商家などが並んでいた。それらの多くの家が農業を兼ねていた。和田宿は下諏訪宿まで中山道随一の長丁場であるうえ、上り２里半、下り２里半という和田峠の難所をひかえ、継ぎ立てにあたる伝馬役、歩行役の苦労は並大抵ではなかった。   天保３年（１８３２）に和田宿で動員した人足は、延べ１７７５９人、馬は延べ７７４４匹にのぼっている。文久元年（１８３２）に和田宿通行の際は、４日間に延べ８万人が通っている。その後も幕末まで大通行がしばしばあった。５０人・５０匹の宿常備の伝馬でまかないきれない分は、元禄７年（１６９４）に定めた助郷制によって、近隣の村々から動員された。幕末はとくに出動回数が多く助郷村の負担は大変なものであった。      ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・振り返れば 山頂直下にある石神社          塩くれ場の茶臼山への分岐で出会った草刈りの人達であった。その後は草原帯の山を登り詰めて強風が草原を駆け回る三峰山に１３時３分に着いた。石の神社に礼をして足早に下った。その後、和田峠から国道１４２号線を走り［水戸浪士の墓］への車道に入って水戸浪士の公園に立ち寄った。     国土地理院地図観覧［水戸浪士の墓地点］     http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.aspx?b=360730&l=1380620 ★水戸藩士の墓[史跡・浪人塚、和田嶺砥澤合戦跡]・・・下諏訪町文化遺産   元治元年(1864)11月20日、水戸浪士の一行千余人勤皇の志をとげようと和田峠を越えてきた。それを高島・松本藩が防いだ激戦地跡で塚には討死した浪士を祀り桜を植えて墓碑が建てられている。   ここは浪人塚といい、今から１２０年前の元治元年(1864）１１月２０日に、この一帯で水戸の浪士武田耕雲齋たち千余人と松本・諏訪の連合千余人が戦った古戦場でもある。主要武器はきわめて初歩の大砲十門くらいづつと猟銃少しだけで、あとは弓、槍刀が主要武器として使われた。半日戦に浪士軍に１０余、松本勢に４、諏訪勢に６柱の戦死者があり、浪士たちは、戦没者埋めていったが、高島藩は塚を造って祀った。碑には、当時水戸に紹会して得た６柱だけ刻まれている。明治維新を前にして尊い人柱であった。 それから国道への一歩手前の右手への林道へと入って樋橋の下を通ってみどり橋を渡ってゲート手前の広場（車３〜４台程度、橋の手前にも幾つかのスペースあり・標高約1000m）に愛車を止めて車中泊した。夕立後に夜になると鹿がキーと音をたててくれるがほとんど川の音に消されて靜寂な夜を過ごすことができた。みどり橋ゲート広場で６泊７日過ごした。川で洗濯をした。陽気も温かく川の水もかったので川の水で体を２度洗った。 みどり橋ゲート広場  ６／２９（水）  みどり橋ゲート-林道砥沢線-送電線巡視路-尾根へ-三つ鳥居-五つの石神社-二ツ山1826m-前二ツ山1842m-鉢伏山1928m-横川山-二ツ山 歩行時間：約480分   みどり橋ゲートを６時１５分に出発した。ゲートの左から通り抜けて林道砥沢線をテクテク歩き大空に送電線が見えて、その真下辺りに来て林道の左手に［中部電力、佐久幹線ＮＯ２９］の表示から順巡路を登った。林道から４０分ほどで鉄塔付近の看板に着いた。ここから真っ直ぐ横切ってワラビ天国の防火帯のような林道に出た。広々とした緩やかな林道を歩き７時３１分に林道終点の一つ目の鳥居に着いた。   ここからは山道となり意外と歩きやすい道を登り、二つ目の鳥居を過ぎ三つ目の鳥居を過ぎてから植林帯を登り山道は次第に不明確になっていった。不明確な道になりつつ少しづつ右へと登り左へと登り笹の草原帯となりこの辺りから常緑樹の枯れ木が目立つようになってきた。尾根らしくなる頃に石の神社（五つ）笹に隠れていた。その石神社の周りの笹を刈って整備した。程々にして歩き間もなくして三等三角点に着いた。三角点が笹に埋もれていたので笹を刈った。次のピークの二ツ山に８時４０分に着いた。   小休止後、二ツ山を下って登り返してほどなくして前二ツ山に着き緩やかに下って登って躑躅が咲き誇るピークを越えて下り車道跡に出て右へ回り込んで分岐から登山道を数分登って９時４０分に鉢伏山に着いた。曇り空の下で付近の石仏、石神社などへ４０分ほどかけて散策した。その後は横川山へ道草をしてみどり橋ゲートまで同じコースを引き返した。途中の鉄塔NO２９辺りでワラビを取った。   愛車に着いて洗濯に川で体を洗って一時したら、松本市在住の６６歳の男の人が下ってきた。聞くところによると、登られたコースは、砥沢線を歩き終点の砂防ダム(清水平）を越えて右の沢沿いに歩き笹藪を登り詰めてビーナスラインと最接近の尾根辺り（低く大きな石の上に小石が置かれている地点辺り）に出て三峰山に登られたと話してくれた。彼に詳しく聞いたが細かく応えてくれなかった。彼の話から地図と睨めっこして小生としてどのようにして登るか検討してみた。     国土地理院地図観覧［中部電力、佐久幹線ＮＯ２９への順巡路入口地点］     http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.aspx?b=360808&l=1380621     国土地理院地図観覧［林道砥沢線終点一つ目の鳥居地点］     http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.aspx?b=360835&l=1380547     国土地理院地図観覧［石の神社（五つ）地点］     http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.aspx?b=360919&l=1380522 「みどり橋 登山口には 梅雨迎え」・・・雲劉     みどり橋ゲート広場・・・正面にゲートあり 国土地理院地図観覧［みどり橋地点］ http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.aspx?b=360737&l=1380614 「雨ふけば 山は荒れての 待ちぼうけ                                   詩歌を詠みつつ 明日の道待つ」・・・雲劉