２０1１年度登頂見聞録-03

０９／３０（金）昨日の夜中から雨降り   雨が降り続いていたのでのんびり過ごしてゆっくり愛車を走らせ国道１４８号線〜翡翠峡（ひすいきょう）のフイシングパーク・野営場のある駐車場（Ｐ＋ＷＣ＋水）に着いた。猿倉から翡翠峡までずーと雨が降っていた。                               「待てど待つ 車内生活 秋の雨」                               「冷え冷えと 車内から見る 雨の山」                               「冷え冷えと 登山は遠く 車内びと」 現在地駐車場  ★翡翠とは ☆翡翠の鉱物学   翡翠は主に翡翠輝石(ひすいきせき)という鉱物からできている。翡翠は翡翠輝石の5〜0.1mm程度の微細な結晶の集合体であるため、岩石学者は翡翠のことを翡翠輝石と呼ぶことがある。翡翠輝石はナトリウムとアルミニウムからなる珪酸(けいさん)塩鉱物で、その理想科学組成はNaAISi2O6です。翡翠輝石に含まれるナトリウム・アルミニウム・珪素(けいそ)・酸素は、いずれも地球上多く存在する元素ばかりであるが、翡翠輝石の産出は非常に稀である。この理由は翡翠輝石が生成する条件が特殊だからである。翡翠には翡翠輝石意外にオンファス輝石やチタン石・ルチル・ジルコン・単斜灰れん石・ぶどう石・ソーダ珪灰石などが含まれることもある。濃緑色の翡翠では、翡翠輝石よりもオンファス輝石の多いこともある。 ☆翡翠の色と鉱物   翡翠には緑色以外に白・淡紫・青・黒・黄・オレンジ・赤褐色など さまざまな色が知られている。このうち糸魚川では黄〜赤褐色以外の色の翡翠が見つかっている。純粋な翡翠輝石は無色であるが、微量に含まれる元素や他の鉱物の存在によりさまざまな色を示すのである。長い間、翡翠の緑色の原因は、翡翠輝石に含まれるクロムによるものとされていたが、糸魚川産の緑色翡翠は、オンファス輝石に含まれる鉄による発色であることが分かった。 ☆翡翠の硬さ   翡翠の傷つきにくさ(ハードネス)はモース硬度6.5〜7であり、この数字は宝石となる鉱物では最低クラスである。しかし、翡翠はハンマーで叩いてもなかなか割れず、壊れにくさ(タフネス)は硬度10のダイヤモンドよりも上である。翡翠が割れにくいのは、翡翠が微細な結晶がからみあうように集合しているからである。翡翠は堅いけれど硬くない石である。 ☆翡翠の年齢   糸魚川の翡翠が何時できたのか長い間不明であったが、富山大学教授椚座圭太郎(くぬぎざ)らによる翡翠に含まれるジルコンを使ったウラン鉛法による年代測定になり、約5億年前にできたことが分かった。国立科学博物館の堤由之恭(つつみゆきやす)らの最近の研究では、岡山県の大佐山産の翡翠も糸魚川の翡翠と同じような生成年代であることが分かっている。 ☆翡翠と蛇紋岩   糸魚川だけでなく世界の翡翠の産地には必ず蛇紋岩がある。蛇紋岩は上部マントルのカンラン岩が水と反応してできた変成岩で、まわりのカンラン岩よりも軽いので浮力により上昇する。上昇する途中で地下深いところでできた翡翠や他の変成岩を取り込み、更に大陸地壺ののし上げによって蛇紋岩が押され、地上付近まで翡翠や変成岩を運んできた。私たちが翡翠を見ることができるのは、正に蛇紋岩のお蔭である。また、蛇紋岩に含まれる鉄(やクロム)は無色〜白色の翡翠を綺麗な緑色にする役割も果たしたと考えられる。 お店で撮らせてもらった翡翠４万円 お店で撮らせてもらった翡翠１２万円                           「輝き照る 翡翠の術に あやされて」 「魅惑発す 翡翠魅せられ 高ぶるに                                        石に沁み入る 我が心かな」 １０／０１（土）  フイシングパークキャンプ駐車場-翡翠峡（ヒスイ）-吊り橋-龍護の尾根-明星山1189m 歩行時間：約300分   １１時頃になったら雨が止んだので出かけた。翡翠峡展望台へと歩きアズマヤで写真を撮っていたら突然に雨が激しく降ってきた。店に入ってお店の人とお話をしつつ丹念に見て許可をえて展示されている翡翠の写真に撮った。外に出るころには雨も止んでいた。その足で翡翠峡へ行き小滝川の中にある翡翠を見てから登山口の吊り橋を１３時１３分に出発した。濡れた草を避けつつ登り右手には岩壁を仰ぎ川に入って僅かに渡渉して右手の斜面へ登り沢を横切った。この沢は白い泥んこ沢で酷いものである。間もなくして１４時３２分に分岐に着いた。   沢へ下ってちょっと沢を歩き右手へ登り後は一本道でチエーンなどがの岩場などを登り尾根となり１５時７分に三等三角点の明星山の頂きに着いた。曇っていて景色は悪かった。時間が遅いので早めに慎重に下った。吊り橋を渡って愛車に１７時３分に着いた。         明星山 「秋雨に 濁り深しの 翡翠峡」 「泥歩るき 明星山に 秋きたる」                １０／０２（日）雨降り   夜は星空であったが、朝には曇りとなり１１時ごろには雨となった。その後は雨が降ったり止んだりの繰り返しをして夕方となり１６時頃からは本格的に大雨となった。                               「山人に 秋冷の雨に 身に沁む」                               「そぞろ寒 翡翠峡での 晴れを待つ」                               「冷まじや 翡翠の雨は 荒れの峡」 １０／０３（月）  翡翠(ヒスイ)峡回遊-つちくら橋-ダム-翡翠峡展望台   つちくら橋駐車広場は、昨日から朝も雨が降っている。そのうちに雨も止み何時の間にか太陽が顔を出してきた。また翡翠峡を回遊した。ついでに、つちくら橋まで樣子を見に行った。帰りは翡翠峡展望台を回って帰った。野営場の炊事場でズボンにシャッツなどを洗濯して乾した。車内の布団も乾した。ラジオを聞いたら明日は晴れとのことなので夕方になって星空のもとで、つちくら橋を渡った右側の大きな石がドッシリと居すわっている広場に愛車を止めて車中泊した。 小滝川、翡翠峡 「これがまあ              翡翠峡かと                            夢の秋」 駐車場からの明星山 「凛々しさの              明星山は                  秋の壁」