18	２０１４年度登頂見聞録-55

８／０８（金）保福寺峠5:10車内温度17℃  保福寺峠-保福寺山（仮名）1449m-二ツ石峰(久出地)1563m 歩行時間：１００分（休息含む）   保福寺峠を６時８分に出発した。ピーク(保福寺山)１４４９を越えてダラダラ下って登り返して入山への分岐から左へ僅かに歩き二ツ石峰に７時３分に着いた。この山頂でのんびりしていたら小雨が降ってきた。今回はここから保福寺峠へ引き返した。保福寺峠は雨となっていた。愛車を走らせ上田市～菅平～須坂市へ、途中で旧宅に立ち寄って３時間ほど草刈りをしてから自宅に帰った。 保福寺峠に朝がやってきた    撮影、5：41 まずまずの登り道なのかな   フード付けてのフラッシュで撮っているから手前に影が写ってしまっている                          撮影、6：58                        撮影、7：10               分岐、二ツ石峰・入山 二ツ石峰  三等三角点     撮影、8：49 「二ツ石 石を集めて 石の風」  「二ツ石 小雨石から 夏しずく」 私の記念写真 「二ツ石 台風接近 疾風かな」 この辺りに「わらび」が多くある 防火帯沿いの尾根歩きも、まなもなく終りかな   我山に登って得るものは 聡にて、登った山を聞く           明にて、登った山を見る          叡にて、登った山を精通する  智にて、登った山を詳しく知る 時に山に声を発すれば        まさに登山は文山兼備かな     よって登山は我が寄り所なり                                                    「山旅に 峰に登っては けぶり哉」                                  「なんのその 登って雨にと 健気かな」       寝(い) 健気(けなげ) 2019-06-03・・・日経より引用 ◆異邦人達の名峰ガイド     上高地に日記帳日本の近代登山史のぞく・・・三井嘉雄氏語る       保福寺峠を越えて松本に向かったウエストン碑がある   私が長年住む松本市からは日本アルプスの雄大な姿が望める。新緑が美しい初夏から梅雨に入るまでの今の時期は、多くの人が登山を楽しむ季節だ。 *英国の登山家が残す   この登山という文化を日本に紹介したのは、英国人牧師のウォルター・ウェストン（1861〜1940年）という人物だ。登山家として日本の山々に登り、「日本近代登山の父」として知られる。ウェストンは上高地の温泉宿に外国人登山者が自由に書き込める日記帳を残していた。1914年に「上高地　温泉場」という旅館に置いたノートがそれだ。私は30年以上彼について調べる中でその存在を知った。私はもともと地元の倉庫会社に勤めていた。会社勤務の傍ら、生まれ育った松本、とりわけ上高地の歴史に興味を持った。独学で資料に当たっているうちにウェストンのことを知り、彼の著作集を翻訳したこともある。日記帳の存在を知ったのは35年ほど前のことだ。ぜひ見てみたいと、当時日記を所有していた旅館の関係者を訪ねた。だが旅館は近く別の会社に売却され、日記帳も合わせて譲渡されるという。売却されるとどうなるかわからないので、さっそくその目に日記帳を見せてもらった。最初の日付は14年8月23日。彼の署名はないが、筆跡から明らかに本人だ。7ページにわたる序文でウェストンは「この先ここに来る外国人登山者は登山ルート、所要時間、天候などを記してほしい」などと書いている。これから山に登る人にこの日記を役立ててもらいたいという思いがあったのだろう。 *焼岳大噴火の記録も   日記には槍ヶ岳や穂高岳などの新規登山ルートが開拓された経緯が記述されている。当時の日本人の感覚では、山は信仰対象である。楽しみのために山に登るという発想はなく、登山ルートというものは外国人によって初めて整備された。そのいきさつが書かれているこの日記帳は登山史的にみても重要だろう。15年6月6日、北アルプスの焼岳が大噴火した。これは江戸時代の浅間山大噴火に匹敵する規模で、数日間は山に近づけなかった。そんな中、噴火の様子を目の当たりにした外国人登山者がいて、登山者日記に記録を残した。   「朝の日差しは夜の帳に変わり、淡いスレートの灰がこれでもかと降り注いだ」など生々しい言葉で状況を説明している。火山側の降灰量が7cm以上、堆積した溶岩や灰の長さが約1・6㌔に及んだなど、具体的な記録もある。英国、フランス、ドイツ、米国など様々な国の外国人が上高地を訪れ、それぞれの国の言葉で日記を書いた。書き込んだ人数は約50人。同行者の名前も含めると80人以上が確認できる。東京の聖路加病院長、立教学院の主教などの名前もあった。 *戦後も書き込み続く   日記は全部で138ページあり、72年まで58年間も続いた。戦火が広がり始めた40年までは書き込みが多く、戦争が激しくなった時期の空白を経て、46年に書き込みが復活。その後は日本に滞在するGHQ（連合国軍総司令部）や英国陸軍の関係者の署名も確認できる。ウェストンは1888年に宣教師として日本に赴任したときから日本の山に関心を抱いていた。普段は横浜の教会で活動し、夏期になると軽井沢の別荘に移る。そこから上高地に来て登山を楽しんだ。妻と一緒に写った写真も残っている。日本滞在中に計4回上高地に来たが、それだけ愛着があったのだろう。   日記は現在、上高地ルミエスタホテル（松本市）が所有している。ホテルはレプリカのみを展示しており、一般の人が実物を見る機会はなかなかないだろうと思っていた。しかし数年前、この日記を世間に公開しようという声があがり、16年に信濃毎日新聞社から翻訳が刊行された。私も監修として関わった。松本では毎年6月にウェストン祭という催しが開かれるが、地元では彼の事績についてよく知る人は多くはない。この日記を通じ、日本の登山文化を切り開いたウェストンら外国人たちのことを知ってほしい。（みつい・よしお＝無職）              ウオルターウエストン日本アルプス絶賛の地