霊峰、富士山の峰々へ［１］

★四コースから富士山の峰々へ       雷岩からの剣ヶ峰 雷岩(右)                      我が愛する山々に                      より高く より品格を秘めて                      より美しく 聳えて人々を引きつける                      優美な日の本一の富士山よ                      誰を呼ぶ 誰を誘うのだ                      古代より語り伝えられる                      富士山の神秘に魅せられて                      人智を超越した山の妖精                      冬は白く雪を纏い魅了して                       夏の富士の砂礫は珠の輝き放つ                      怒り放った外輪山の峰々                      美しき富士の八峰に                      天女が雲に舞い人を呼ぶ                      神々の住まわれる仙郷                      尋ねて浸って瞑想に耽って見たい ２００５年７月１４日（木）    山梨市笛吹川フルーツ公園内の［ほったからしの湯］に浸かりながら富士山の方面を見たが雲がかかっていて見えなかった。明日は晴れるだろうかと心配しながら愛車を走らせて富士山表口登山口（標高2400m）に１６時頃着いた。太陽もチラチラと顔を覗かせて景色も良くなってきていた。意外と車は少なく登山口の付近に愛車を止める事が出来た。登山口や売店をブラブラしてから愛車の中でおかずや御飯を炊いたりして一杯飲んで食事を済ませた。    売店や車の合間から日の入りが始まっていたので写真を撮った。夕方に売店付近をブラブラしていたら若い女性から写真を撮ってほしいと頼まれた。チャバツの２人の若い男の人と女性２人が背中を向けてＴシャッツに書かれている富士の絵を屏風のように並んだ所を撮った。    愛車に戻ってうつらうつらしていたら、次第に風が出てきて愛車が揺れ始めた。大丈夫かなと心配しながら少し眠って外に出たら車道の右側に止めていたワゴン車が小生の愛車と同じ左手側に移っていた。やはり山側の方が僅か風当たりが弱いようだ。 富士宮口の登山道からの日の出 ７月１５日（金）１回目の富士山登山、    富士宮口（標高2400m、外輪山まで約5.3km）から富士山の３峰へ    富士山（剣ヶ峰3776m・白山岳3756m・大日岳）    東の空がぼんやりと明るくなってきた。朝食を済ませて昨日作っておいた弁当をザックに入れて４時３３分に出発した。登山口の階段を駆け登って右へカーブしてチップ制のトイレを通りすぎて御来光山荘（富士宮口新七合目）当たりまで来たら太陽が富士山の裾野のから顔を出してきた。完璧な御来光ではないが程々に満足して写真を撮った。    気分爽快にに登って行ったら、昨日の２０時半頃登って行った若者グループの２人の男子が下ってきた。    「雲海すげーなあ、初めて見た！」 と彼らは雲海の素晴らしさに魅了して、彼らと富士山の雲海に花を咲かせてから、少しジグザグに歩いたら彼女達が下ってきた。写真を撮ってやってお話をして小生も一緒に記念写真を撮った。九合目胸突山荘を通りすぎて［さあ元気を出してがんばろう］の看板に癒されて登って行った。    富士山の頭に雲がかかっているガスる中へ行ったら寒々しくなってきた。フリースを着て外輪山の浅間神社に７時２分に着いた。昨日の夕方頃登山口で彼がお尻を出して彼女に手当てをされている時、お話をして登っていた若い夫婦の藁草履履きの彼が、寒々しい中で背の高い若い彼がお尻まで出したり上半身裸になったりして囃されて写真を撮っていたところを、小生もいろいろと世話をやいた。 藁草履履きの彼らとガスって視界が悪い中を暫く一緒に歩いていたが歩くのが遅かったので一足先に歩いて風がヒューヒューと吹く中を二等三角点に電子基準点のある剣ヶ峰3776mに７時１４分に着いた。写真を撮って暫く休んで下ったら彼らが登ってきた。 富士山、一番高い剣ヶ峰   若い夫婦の彼らと別れて悴む手をもみながら剣ヶ峰の下を通って稜線沿いに歩いたが突風が酷くて思うように歩けなかった。白山岳の右手に回り込んで久須志ケ岳と白山岳のコル付近から稜線を突風に煽られながら二等三角点の白山岳3755mに７時４５分着いた。景色は全く見えずガスる白い闇から聞こえる音に悩まされて足早に下った。 富士山、白山岳の頂上    コルに下って霧で霞む［富士山頂上浅間大社奥宮］の石柱に着いた。数パーテイが外にいるだけで風と寒さに耐えて鳥居に硬貨が沢山はさまれている大日岳に登った。外輪山の一周も終わって、朝登ってきた浅間神社を８時１５分に下った。 富士山、大日岳からの剣ヶ峰    駈けぎみに足早に下ってガスる中で藁草履履きの若い夫婦の彼は運動靴に履き替えられて下っていた。ガスから抜け出して暫くしたら、まだ彼女らがゆっくりと下っている時。    「兄貴たち五合目に着いた」と携帯電話があった。高山病にかかっているのか寝不足なのかかなり疲れ気味に歩いていた。    砂に石がゴロゴロしているところを早足で下っていたら一休みしている美女に見とれて前に転んでしまった。手をついて助かったが転んだ勢いでザックに挟んであったペットボトルが飛ばされてしまった。彼女の旦那に拾ってもらって    「大丈夫ですか」 と心配そうに声をかけられた。礼を言ってよそ見をしないように下った。チップ制のトイレに立ち寄って愛車に８時４６分に着いた。弁当の残りを食べて当たりを少しブラブラしていたら、警察官の救助隊に女性を含む海兵隊のメンバーが富士山へ登って行った。    富士宮口から愛車を走らせて舗装された広々とした駐車場の富士山御殿場登山口に１１時頃着いた。ここに自衛隊の車が２０台ぐらい泊まっていた。自衛隊の人達とお話をしたら近々に富士山登山駅伝が開かれるので練習をしていると聞いた。自衛隊の若者達が次々と帰って来てポリタンクから水を出して足など体を洗って彼らを乗せて１台１台と駐車場から去っていった。    車も疎らになった暮れかかる頃に、アメリカに1年間働きながら旅をしてスマトラ沖大地震に出向いてボランテイァ活動を終えて日本に帰って働きながらチャリンコで旅をしている「ヤス君（２３才）」が小生の愛車の脇にやって来た。    「凄い車ですね」 と愛車の中をジーと見て話しかけてきた。高校を卒業してから今日までの旅の話や今後の事など交えて長々とお話をした。    携帯電話を持たない自由気ままな旅をしているヤス君は自転車以外の全所帯道具（テント一式＋アイテム）を背負って富士山へと太郎坊から鳥居を潜って登って行った。暗くなりかけてきたら当たりに霧がかかって視界が悪くなってきた。                      富士のお山は霧に噎せて                      神体山となりて人を呼ぶ                     さあさあ 富士のお山へ                      歩いて登りなさいな                      身体を清めて鳥居を潜って                      さあさあ奥宮に寄りなさいな                      疲れも寒さも 吹っ飛ぶさ                      下界でのいざこざも                      消えうせて純真な心                      一生に一度は富士のお山へ                      昔の人の合言葉に                      さあさあ富士のお山へ                      歩いて登りなさいな                       富士のお山の外輪山                       さあさあ お鉢回り しなさいな                       各神々の峰々を尋ね                       日本の天を歩いて                       極楽浄土の世界を知る ７月１６日（土）２回目の富士山登山、    御殿場口（標高約1300m、外輪山まで約11km）から富士山の８峰〜宝永山    富士山（剣ヶ峰・白山岳・久須志ケ岳・大日岳・伊豆岳・成就岳・駒ヶ岳・三島岳、宝永山）   夜が開けてきたが朝もやが立ち込めていて視界が悪かったけれど鳥居を潜って４時３５分に出発した。大石茶屋を過ぎて広々とした砂礫の原を歩いている途中でお腹の調子が悪くなって砂礫の小山の裏へ回った。登り道に戻って富士山に太陽が当たってだんだん照らされた陽が下がってくる様を写真に撮りながら歩いた。    暗いうちに登られている人達をゴボウ抜きにして［日の出拝観絶好の地］須走館を過ぎて八合目赤岩を見上げたらヤス君がテラスで休んでいた。手を振ったら気がついて振かえした。石段を登って８時２０分にヤス君に再会した。    「杖買ったの、自転車だから持っていくの邪魔になるのでは」    「買ってからそう思いました」 と登る人達が杖を持っているのを見て買ってしまったようである。小生も初めて富士山に登った時は杖を買って＊合目ごとに焼き印を押してもらって登った。    ヤス君は昨日出かける時何処かでテントを張って寝ると言っていたが風が強くて張れなかったし寒くて眠れなかったと話した。結局は寝ずに歩いて剣ヶ峰に登ってここまで下って来たのだった。ヤス君と約４０分程度お話をして記念写真を撮って彼の未来を心配しながら別れた。    うっすらと雲が天に靡いている外輪山御殿場口に１０時に着いた。ここからカメラを首にぶら下げて写真を撮りながら剣ヶ峰3776mに１０時１８分に着いた。階段を下って白山岳のコルから剣ヶ峰への稜線を少し歩いて雷岩まで行って、食事をした。引き返して25年ぶりに金名水に立ち寄ってコルから白山岳3757mに登った。釈迦の割石付近まで行って写真を撮った。    引き返してコルから広々とした稜線のような所を歩いて鳥居と富士山の立体図のある久須志岳に着いた。再び［富士山頂上浅間大社奥宮］に行って賑やかな富士山の売店の売り手の掛け声に微笑みながらお釜へ近づき写真を撮って穏やかな所を歩いて銭が沢山挟まれている黒い岩の鳥居の大日岳に着いた。 久須志ケ岳からの剣ヶ峰    岩場をちょっと下って外輪山の南への稜線を歩いて２〜３mほどの岩場を手足を使って攀じ登って鳥居のあるほんのりと赤い岩の伊豆ヶ岳に着いた。岩場を下って伊豆ヶ岳の崖の東側を回り込んで平凡な成就岳に着いた。ダラダラ下って銀名水を通り過ぎて浅間神社の東南の岩峰にある鳥居の駒ヶ岳に触れて剣ヶ峰への道をほんの少し歩いて小屋の西側に聳える鳥居のある赤い岩石の三島岳に登った。 伊豆ヶ岳 成就岳 駒ヶ岳 三島岳    富士山のお八回り(八峰)も完了して浅間神社から１２時２５分に下った。八合目赤岩を過ぎて下山専用の須走を快適に下ってトラバースして富士宮口分岐から登っているのか下っているのか分からない稜線を歩いて景色抜群の宝永山2702mに１３時５０分に着いた。   富士山                                                                             宝永山    分岐から砂礫を快適に下っていたが右足が痛みだしていた。下りのザックの重み?がこたえたのか、２ケ月前から右足の膕の筋２本が痛みを感じていたのが悪化したのか、２日連続で富士山に登って疲労が溜まったのか、愛車に１５時７分着いたら右足はパンパンに膨れていて思うように歩けなかった。明日は静養をしようかなと思って石割山登山口へと愛車を走らせた。    石割山登山口で2日間静養したら右足の状態も良くなったので石割の湯から愛車を走らせて１８日の１４時頃須走口新五合目の砂礫の第三駐車場に着いた。絵を書いて展覧会に出している人とお話をしたりして時を過ごしていた。次第に駐車場はガラガラに空いてきたので奥のブルトーザー出入り口付近へ愛車を移動させた。    暫くして一台の車がやって来た。話しかけてタバコを吸いながら近づいて来たので    「タバコアレルギーなので５m程離れて話をしてください」 と言ったら渋い顔をしながら話をした。彼は健康増進法第25条を知らないでタバコを吸っていた。彼は今夜ここで車中泊すると言ったので    「寒くなったからとエンジンかけないで下さい」 と念を押して愛車に戻った。当たりが暗くなって寒くなってきたら彼はエンジンをかけた。いつまでも息切れのようなエンジン音がうるさいので愛車を第二駐車場へ移動させた。