奈良田の里温泉

2003-06-01-1 2003-6-1 ◆奈良田の里温泉 　　　伝説と民謡のふるさと・・・秘境の霊場　女帝の湯 ２００３年６月１日（日） 　雨が激しく降る前日の午後に奈良田の駐車所にやって来た。台風が過ぎ去るまでここの駐車所で待避する覚悟で来たので雨もそれほど気にならなく一夜を過ごした。 　今日は朝から雨が降ったり止んだりして不安定な天気であった。お墓に来たオバさんと話をしていて「そこの温泉入ってきなさい」と言われて午後１２時１０分になってから出かけた。温泉というより民家の温泉風呂のような感じであった。 　第４６代孝謙天皇は聖武帝の皇女であった。生来健康にすぐれていないせいもあって、神仏に祈祷し病の快癒を祈願されていたが、ある時夢に老翁（ろうおう）が現れて「甲斐の国巨摩群早川庄湯島郷に効験あらたかな霊湯がある、行けば必ず癒る」という神託を受けてられた。天平宝字２年（７５８）５月吉野を出発された女帝主從一行は御勅使川に沿ってさかのぼり、ドノコヤ峠を越え奈良田に向かわれた。 　奈良田に滞在された女帝は仮の宮を営み、温泉に入浴されること二句にして病は全快されたが、この地をこよなく愛いされ甲斐四郡の外で一村一郡とし、山代郡奈良田村と称しておよそ８年間ここに御遷居された。　 　女帝、孝謙天皇が病を癒され、御衣を洗われたといわれる霊泉が奈良田の里温泉の泉源になっている。 　ここに田中冬二詩碑がある 　　　　　　　　　　　　「山　郷」 　　　　　　　　夕暮れは雨となり 　　　　　　　雨にまじり 　　　　　　　山焼の灰が降って来た 　　　　　　　父も母も兄も姉も 　　　　　　　皆山仕事に出かけて 　　　　　　　もう七日留守には媼さよと 　　　　　　　幼いもの達だけ 　　　　　　　　　　　・・・・・・・・・・・・・・ 　　　　　　　　　　　　　　　　　　・・・・・・・・・・・・・・ 　奈良王神社などを散策して時を過ごしてから伝付峠に向かって愛車を走らせて行った。 奈良田の里温泉 　　営業入浴時間：９時〜１７時まで 　　　冬　　　期：１２月１日〜３月３１日は１６時まで 　　　定　休　日：水曜日（水曜祝日の場合は木曜日） 　　　　入浴のみ：４００円 　　　泉　 　 質：ナトリウム・塩化物−炭酸水素塩泉 　　　　　　　　　［アルカリ性低強性高温泉］ 　　　効　　　能：神経痛・リウマチ・アトピー性皮膚炎・胃腸病・糖尿病・婦人病 　　　Ｔ　Ｅ　Ｌ：０５５６−４８−２５５２ 　付近に早川民族資料館・南アルプス山岳写真館・白旗史朗記念館 などがある。