２００４年１２月１２日
  旧版九州百名山・新版九州百名山（山と渓谷）、全山制覇

対馬（下島）の有明山にて

   山と渓谷社の［九州百名山］を知ったのは記憶には無いが、本の裏を見ると１９９３年１０月２０日第三刷発行となっていた。この頃はまだまだ日本三百名山に夢中になっていた頃だったので、そんなに気にして登らなかったが日本三百名山の山の近くにあるとついでに登ったりしていた。

   １９９８年１０月に日本三百名山最後の山、桜島に訪れた時 甫与志岳・野間岳・紫尾山・金峰山・冠岳・京丈山・大金峰をついでに登って、九州百名山は全部で３６座登った。それ以来九州には一度も行かなかった。

   ２００２年８月１日初版第一刷「新版九州百名山」が発売されたので買って、登った山の数を数えたら３７座登っていた。旧版・新版で登られていない山の数は９０座近く残っていた。いつか登り行かなければと思っていたが他の百名山を制覇に忙しくてなかなか行けなかった。

   ２００４年のの夏が終わる頃九州百名山制覇に行こうと思っていたが台風が沢山きていて行く機会が来なかったが１１月になれば山や道は荒れているだろうが台風は来なくなるだろうと判断して、２００４年１１月に６年ぶりに全山登頂するまでは家に帰らぬつもりで九州百名山制覇の為に出かけた。

 ★五葉岳1570m−鹿納山1567m
   ２００４、１１／１４日 県道６号線を走っていたら登山口の看板があった。橋を渡ったら通行止の看板があったが行けるところまで走ろうと、林道を２ｋ程走ったら舗装が終わってダートな道になってきた。太い木や大きな石は退かしながらパンクにハラハラしながら走った。

   途中で愛車を置いて歩こうかなと思いながら走っていたらお化粧山登山口に着いた。そこから先はゲートがあった。ここに林業の小屋があり、その隣に愛車を止めた。ここから少し歩いたら青い屋根の小屋があった。その右手歩いたが道が違うのかなと引き返して、左手の尾根へ道を登って行ったが杉の倒木が１００本以上は倒れているのだろうかズタズタであった。

   倒木で通れなく命懸けで左の崖を這い登ったり下ったり、倒木の下を潜ったりしていたら背の低い杉林になって山道も分かりやすくなった。少し歩いていたら沢へ出てようやくまともな山道になった。急な沢を登り終わって尾根づたいに歩いてお化粧山に着いた。

   この辺りからは登山道ははっきりしていて歩きやすかった。稜線の分岐点から五葉岳へピストンして、鹿納山もピストンしてお化粧山へと下って杉の倒木当たりから沢へと下った。沢は杉の倒木が少なく歩きやすく青い屋根の小屋に着いた。

 ★白鳥山1639m
   前日、県道１５９号から白鳥山への看板があったが隣に「決壊の為全面通行止」となっていた。ホントに走れないのかと入っていたらブルトザーが道路にアーチのように止めてあったので、そこからＵターンして引き返した。愛車を止めるところを探しながら走って県道１５９号に出たところの山手に駐車出来るスペースがあったのでそこに愛車を止めて車中泊した。

   ２００４年、１１／３０、夜明け前の４時ごろ起きて川に行って洗濯をして朝食済ませた。５時前に歩き始めた。１５分も歩いたら完全に道が決壊していて川の向こうに民家が２軒あった。決壊しているところに人が通れる程度の仮の橋がかけられていた。

   その先から林道は右へカーブしたら又しても決壊していた。そんな所を何度も通って歩いていたら決壊している林道内に県外ナンバーの乗用車が一台置かれていた。台風で荒れる前に入って出られなくなったのだろうか。その当たりから奥はまずまずの林道歩きをして御池登山口に７時半頃着いた（林道歩き片道７．２km）。

   荒れたウエノウチ谷を登り詰めたら山道は笹が刈られていた。その道を歩いて行ったら道を間違えたのに気がついて引き返して平家残党「左中将平清経・住居跡を通って頂きに着いた。同じ道を引き返して１１時過ぎに愛車に着いた。

 ★天主山1491m
    前日の午後に、内大臣橋を渡って林道入り口に来たら看板が立ててあった。「林道決壊の為通行止−その横に９km先までは入れます」良く読んで確認してから走って行ったら途中で工事の人の車が下って来たので手を上げて止まってもらって、この先の内大臣林道の状況を聞いた。

   神社の少し先まで入れると聞いて愛車を走らせた。林道は整備されていたが神社を通りすぎたらダートになってきて間もなく西内谷林道分岐点で、その先は通行止のクサリがつけられて「全面通行止」と立て看板があった。ここの広場で車中泊した。

   夕方の１８時過ぎに熊本ナンバーのバイクの人が歩いて帰って来た。どこまで行っていたか聞いたら国見岳まで登って絵を書いていたので遅くなったと話してくれた。国見岳登山口まで歩いて９０分ぐらいだと言った。その後バイクに乗って里へと走って暗闇に消えて行った。

   ２００４、１２／１日 今日の山は林道歩きが長いので４時半に起きて弁当を作って朝食済ませて５時３０分からライトをつけて林道を歩き出した。お月さんが照っている所はライトを消して橋にブルトザーが通れないようにしてあったり、決壊していたりと歩きずらい林道をテクテクと歩いて国見登山口に７時少し前に着いた。ここの登山届の用紙に天主山へピストンと記入して林道へと歩いた。

   途中で林道一杯に倒木が沢山倒れていて越えるのに苦労して渡って８時５０分に椎矢峠（西内谷林道分岐点からここまで約１７km）に着いた。ここからは登山道がはっきりしていたので簡単に１０時１５分頃着いた。ここから同じ道を戻ると約５時間はかかるので、近道をする事は出来ないかと、頂きからあらゆる角度から見下ろして思案してルートを決めて決行した。

   北西の消えかかった道を利用して、そこを少し下って不明確な所から左へと歩いて小さな尾根を少し下って急な沢から谷になった。転がるような急斜面の石灰岩の所を降りて北内谷林道に出た。後は天主山の回りを半周している林道を歩いて、一カ所完全決壊の所を通過してブルトザーが通れないようにしてある地点に出て内大臣林道を歩いて１２時３０分頃愛車に戻った。

九州百名山の最後に 相応しい白嶽山頂

 ★白嶽（対馬下島）519m   旧版・新版九州百名山最後の山
   ２００４年１２月１２日（日）フェリーが夜中に出港して朝５時過ぎに厳原に着いたため、有明山に登った後 夜勤明けのような状態で林道終点広場に着いた。登山口（１０時５８分）に沢に糸のような滝を見て滝の左手を歩いて雨宿りが出来るような大岩を通過して鳥居を潜って登り詰めて白嶽神社に付近に着いたら祠や石仏が沢山あった。

   ロープを伝って峠のような岩石の間の頂点に着いた。下って左の岩石に取りついて回り込んで岩石の天辺に１１時４４分に着いた。曇り空のもとで九州百名山最後の感激を味わって下った。林道終点広場から愛車を走らせて新しく作られたトイレある駐車所に１３時頃着いて、一杯飲みながら１１月４日から１２月１２日までに登った想い出に耽った。

   その他にも、五ヶ瀬スキー場への林道がズタズタに決壊している白岩山・すれ違い困難な林道の決壊の地蔵岳・水無鍾乳洞への林道の決壊工事の井原山・北側の元井谷からの決壊工事の仰烏帽子山・昭和の森付近の災害の宝満山なども２００４年の連続の台風によって、車道の決壊や倒木が酷く通行止が多く苦労して登った山々が今でも忘れられない思い出として甦ってくる。

 ★名山とは？
   名山とはどんな山であろうか、「＊＊百名山」を選定する時に、選ぶ人は名山たる基準をはっきり把握していて、「＊＊百名山」の範囲の地区の山は全て登られて把握されていなければ選ぶ資格が無いのではないだろうか。

   他の＊＊百名山にも言える事ですが、新版九州百名山についての文を読むと、１０年前には知らなかった名山がそこに存在していたとか、噴火の為に漏れていたとか、名山とは登れる山でも登れない山でも名山は名山なのである。ここ数千年で名山の形が変わるものでは無いのである。どうしても名山を変えられる場合でも多くてもせいぜい１〜３座程度であろう。

   甲佐山（亀甲山）に登ると神社の所に「九州百名山」と石で作られた標柱が立っている。新版九州百名山から外しましたと誤っても許されるものではないと思う。歓迎してお金をかけて作られた標柱にどう説明すれば良いのか。

   新版九州百名山を出して、また後年に名山が変わりましたと決定版九州百名山を出すような言い訳することのないようにしてもらいたいです。何度も名山を変更するような選定者は資格が無い。選ぶ地区の山々を沢山登られて勉強してから選定者になってほしいと願います。

1992-04-01発行                 どちらも制覇した                  2002-08-01発行